世界文化遺産は活性化に役に立たない?

昨夜は、世界文化遺産記念公園ということで、東京大学名誉教授、月尾嘉男教授が富士宮に来訪、講演会とパネルディスカッションが開催されました。

月尾嘉男教授のホームページはこちら。

要旨を3行でまとめると

■世界文化遺産になったからといって、地域が活性する事例は少ない。
■むしろほとんどが反動で数年後にはマイナスになる。大手観光会社に左右される。
■大事なのは、「地上の星々」すなわち、志高き人々が文化歴史を大事にしながら自ら継続的に行動していく事である。

という、非常に明快なメッセージ、具体的な数字、参考事例をまじえた、わかりやすい講演会でした。

刺激的なメッセージも含まれていますが、もちろん、世界文化遺産はダメなもの、というわけではなく、単純に、世界文化遺産になったからお客が来るだろう、という安易な発想に対する注意の意味合いです。逆に、よりよく活用してより成長している白川郷の成功事例などもあります。

地上の星々、というあたりは非常に共感しました。

鶴岡市加茂水族館の村上龍男館長(昭和14年生)の事例は特に印象深く、1967年に27歳で館長を任されるも、全盛期を過ぎて経営が苦境にたたされ、鶴岡市からも見放されたと言います。しかし、村上氏はここで諦めず仲間とともに「クラゲ」を切り口とした方向転換、V字回復に成功しました。その間、個人で1億近い債務を抱えるなど、経営字事情も、家庭事情もぎりぎりだった事も明かされています。

歴史を振り返ってみても、ターニングポイントには、必ず類まれなる高い志や行動力を持った人がいました。しかもそのほとんどは、当初は理解されなかったり、奇人変人扱い(本当にそういう人もいっぱい居ますが)されたり、苦難も多かったりするわけですが、それをも乗り越え貫き通す精神力があって成し遂げられてきました。

地域活性も、富士宮は、この10数年においては、富士宮やきそばに端を発した食の話題作りで一躍有名になりましたが、当然盛衰はあり、全盛期よりはやきそばブームのにぎわいは落ち着いています。しかし、これに頼りすがって、自分で努力もしていない人が平気な顔で「10年たって富士宮やきそばはもう厳しいね」なんて言っている風景もよく見かけますが、流行りものに寄生しているだけの視点で論外です。

 

「あなたは本質的に行動しますか?しませんか?」